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額装 源氏物語 幻の一説
(金泥:福島久幸氏、和紙・三椏紫紙) | |||||||||
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はじめに感動がありました。 和紙と金字を目にした私たちは、そこに表面 の美しさだけでない、深い意味が潜んでいることを知りました。金泥によって書かれた教典をはじめ、日本古典文学作品や植物学・医学などの学術書に、私たちは日本の心を見てとったのです。 この感動の波紋は広がり、共鳴を続けています。なぜでしょうか。そこに千年の先人たちの技術と叡知、そして努力が凝縮しているからです。 私たちは考えました。千年の昔から培われ続けた日本人の心の糧を、千年の未来に伝えよう。 ともすれば大規模で華やかな、国や世界の文化財・文化遺産に、私たちの眼は奪われがちです。その一方、私たちの身のまわりには、先人たちの努力の賜物が隠れ、廃れたままになってはいないでしょうか。 そこで先ず、私たちは身近な文化財・文化遺産を探求・再生し、さらに次代へ継承することを考えました。その試みは千年未来への事始めです。一粒の種は共感される皆さん、特に青少年の参加によって郷土静岡に育まれ、広く豊かにこの国に花開くと信じ、活動の輪を広げたいと思います。 |