オーケストラと私
ヴァイオリン 高 橋 英 子  

 私がオーケストラで楽器を弾きたいと思ったのは、大学に入学したばかりの頃で、アルバイト先で有線放送から流れてくるポールモーリアの『シバの女王』を聞いた時でした。
 ポールモーリアのオーケストラが演奏するこの曲のストリングスの響きを聞いて、心に染み入るような癒された気持ちになました。
 それから私はオーケストラをやりたい一心で、大学のサークルの管弦楽団を見つけて入団しました。
 その後卒業してからも、市民オーケストラやアンサンブルSAKURAでお世話になり、二十数年が過ぎました。家庭・子育て・仕事、オーケストラも含めて大変な時は度々有るけれど、それが私の生活の一部になっています。
 今回のドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』」は、大学のオーケストラに入団して初めて弾いた思い出深い曲です。入団した頃は第1ポジションで音階を弾くのが精一杯だったのに、1カ月後の演奏会に出るというので、夜中に必死で個人練習をした苦い思い出が有ります。
 私にとってオーケストラの良いところは、みんなでひとつの曲を仕上げていく楽しさ、良い曲に出会った時の嬉しさ、また弾いている時にふと感じる作曲者の思惑や感情、不思議な感動を覚える事かな。
 やめられません。

第18回定期演奏会(2005年1月)のプログラムに掲載されました

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